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共済とは?都道府県の県民共済についている特典がお得

前に「クレジットカードの付帯保険と自分の保険を比較して、保険内容が重なっていたら片方を切る。この方法で保険料を削減できる」という話をしました。
この話を聞いたFPを「他にもお得情報を持っているだろう」と突いたら、面白い話を教えてくれたのでご紹介します。

都道府県の県民共済がお得だという話です。今回も「その発想はなかった」という知る人ぞ知るお得な話でした。

よく新聞にチラシがはさまっている「共済」とは何か

県民共済の印象といえば、「よく新聞にチラシがはさまっている」といったものではないでしょうか。申込書とセットになったタイプをよく目にするのではないかと思います。県民共済に興味のない人の共済の印象は、大体このあたりで止まっているのではないでしょうか。あとは「保険みたいなものだよな~」とか。

実は、自分もそんなに印象がなく、保険のようなものと考えて過ごして来ました。

ということで、まずは【共済って何?】というところから話をはじめていきましょう。

①共済とは何か

共済とは「相互に助け合うこと」です。具体的には、お金を出し合って、共済加入者の中で困った人がいれば皆で助け合おうという制度

たとえば、1万人が加入している共済があったとします。1万人は毎月100円ずつ「仲間が困った時に使えるように」と、共済の掛金を出資していました。1万人の中の1人であるAさんが、病気で入院したとします。この共済には、「共済に加入している人が入院した時は皆で助け合うべし」というルールがありました。

ルールに則って、皆がいざという時のためにお金を出し合っていた共済の掛金からAさんに入院費用の支援が届きました。相互に助け合うという精神。その精神のもとに運営されているのが【共済】です。県民共済は、県が助け合いの精神のもとで運営している共済です。職業の共済は、その職種の人の助け合いですね。

②保険と共済の違いとは

保険と共済の最大の違いは「運営方針」です。共済は「助け合いの精神」で運営されますが、保険は「いざという時に自分のために保険金を出してくれ」「保険金を捻出するために積極的に利益を出してくれ」という運営方針になります。

保険会社は株式会社という形態で営業していることが多いですよね。株式会社という形は営利追及が基本。保険料から人件費や会社の維持費だって普通にいただきます。共済の場合は利益追求ではなく、より助け合い精神が強いものになります。

保険会社の保険料は「保険内容」と「契約者」のため。共済の掛金は「皆のため」。こう考えると分かりやすいのではないでしょうか。より個人主義なのが保険。「いざという時の自分のため」が保険です。対して共済は「いざという時の(自分を含む)皆のため」という性質です。

③共済はどんなときに助けてくれるのか

共済の保障内容なさまざまです。入院や通院の補償から車の補償まで、保険と似たような内容だと思っておけばOKです。

宮崎県民共済を例に挙げると。

「総合保障I型」というタイプでは、月あたりの掛金が1,000円。保障内容は、入院日額2,500円。通院1日あたり750円。事故で後遺障害になった場合は、等級によって330万円~13.2万円となっています。毎月の掛金をプラスすれば、三大疾病やガンなどの特約を付加することもできます。

保険と似ていますよね。この他にも共済にはいろいろな内容のものがあります。なお、掛金は共済や契約するタイプによって変わってきます。念のため。

④共済のメリットとデメリットとは

共済のメリットは「皆で支え合うからこそ共済金が安め」というところです。似たような保障内容の場合に保険と共済を比較すると、共済の方が掛金をやや安めに設定されているケースが多いです。だからこそ、入院や怪我の補償のために「節約しよう」と共済を選ぶ人が一定数います。

払い戻しがあるところも魅力です。年に一回くらい、ほんのちょっと戻って来ることがある感じですね。保険では運用が好調でも、「保険金から払い戻しますよ~」ということはありませんよね。

共済のデメリットは、助け合いには限度があるところ。

たとえば、100人の会員で100万円を積み立てていたとします。そのうちの1人が助けを求める事態になったら、共済で助け合いすることが容易かもしれません。しかし、100人全員が困ったらどうでしょう。助け合いの精神で進めると、現実的な助け合い(お金)が足りなくなってしまう恐れがありますよね。

保険の場合は契約した保険金が下りないということはありません。しかし共済の場合は、助け合いゆえに、困った事態に陥る可能性が想定されます。リンゴを丸取りできる保険。全員で分け合う共済。運営精神が違うからこそ、可能性のあるデメリットです。

実は共済には特典があった!共済についているお得な特典とは

共済の基本をお話したところで【共済のどんなところがお得で美味しいのか】お話しましょう。

実は、共済には特典がついていることが多いのです。特典の内容は、共済によってさまざま。提携している施設の割引特典であったり、特定の施設で割引してもらえたり、共済加入者だけが利用できる施設があったり。内容は共済によって、本当にいろいろです。

クレジットカードでは提携店での割引や特定のサービスを受けられるといったサービスを耳にしますが、保険ではほとんど聞きません。しかし、共済にはついていることが多い。これ、重要なお得ポイントです。

しかも、共済の特典のお得さは、お得な豆知識を特集している系の雑誌でもほとんど取り上げられることがありません。知っているとちょっと自慢できる系の知識かもしれないですね。

ここで、具体的に3つの県民共済を取り上げて、どんな特典がついているかご紹介しましょう。

秋田県民共済の【ペット施設利用】の特典

まずご紹介するのは、秋田県民共済の特典。ペットの中でも犬に特化した、愛犬家には非常に嬉しい特典です。クレジットカードや保険の特典では見ないタイプの特典でもあります。

秋田県民共済に加入すると、県民共済加入者専用のペット施設を利用できます。

会員施設である「ペットプラザ絆」は、飼い主とペットが共同で利用できる施設です。施設内には野外ドッグラン・屋内ドッグラン・犬用プール・犬と飼い主が一緒に利用できるカフェスペース・ホール・グルーミングルームなどがあります。申し込みをして所定の料金(数百円程度。無料の場合も多い)を支払えば、自由に利用できます。

中でも注目したいのは、グルーミングスペース。こちらは犬種を問わず利用できる、犬の体を洗う水場がついたスペースです。家からタオルやシャンプー、ブラシなどを持って来れば犬のシャンプーができてしまいます。うっかり忘れてもレンタルがあるので便利。

犬のトリミングはけっこうなお値段です。ホームセンターのトリミングサービスなどを利用すると、安くても5,000円くらいが最低ライン。お店によってはシャンプーだけで7,000円くらいが相場ではないでしょうか。

自宅で犬を洗おうとしても、飼い主さんによっては「お風呂の排水溝が毛で詰まって困る」「できるだけ家では洗いたくない」などと思っているはず。その点、共済施設を利用すれば、1回600円でトリミングルームを借りて洗えますので有り難いもの。

月に2回トリミングに行かせているところを1回にして、もう1回は600円のセルフシャンプーというように、飼い主の懐具合に合わせて計画を立てることもできます。もちろん、施設内に立ち入れる犬は予防接種をしっかりしている犬ばかりなので安心です。

この他に、定期的に獣医師によるペット関係のセミナーなども行っています。ペット保険の見直しなども手伝ってくれますよ。

兵庫県民共済の【旅行や施設の割引・24時間の健康相談】の特典

2つ目に例として挙げるのは、兵庫県の県民共済。各都道府県の県民共済の中でも、兵庫の人たちを対象にした共済です。兵庫の県民共済にも、お得な特典がついています。

1つは、旅行や施設の割引特典。共済に入会すると、「かけはしカード」というピンク色のカードを発行してもらえます。このカードを特定の旅行会社や施設利用の際に提示すると、割引を受けることが可能

旅行会社は日本旅行。割引対象になる旅行には、共済のカードで割引になる旨のマークがついています。割引対象になる施設は、兵庫県内の美術館や博物館、温室など8施設。共済に入っているだけでお安く旅行でき、施設利用も安くなる。これはお得です。

さらに、兵庫県民共済には、健康相談の特典もついています。

兵庫県民共済の特典である健康相談は24時間対応の電話サービス。「子供が急に熱を出した」「専門の病院を知りたい」「夜中に体調を崩した。24時間やっている病院を教えて欲しい」などの相談に対応してくれます。電話番号は兵庫県民共済に加入している人だけ教えてもらえます。

兵庫県民共済の特典は、県民共済に加入していればOKという有り難い特典です。なお、JCBプロパーのゴールドカード以上にも似たようなサービスがついています。健康相談が目的で利用している人は、片方のサービスを残してもう片方のサービスを切ることもできますね。

東京都民共済の【旅行・ブライダル・ギフトなど】の特典

東京都民が主に加入できる共済である東京都民共済。共済の中でも規模の大きい共済なので、特典も充実しています。東京都民共済の特典は、大きく分けて5つのタイプがあります。5つの特典は生活をちょっと便利にしてくれる、優秀な特典ばかりです。

特典の内容は、ブライダル・ギフト・旅行・オーダー・健康の5つに分類されます。

特に注目したいのはブライダルの特典。東京都民共済の加入者は、共済が結婚式をサポートしてくれるという特典です。一般的な結婚式の費用は約370万円と言われます(ゼクシィ調べ)。同じくらいの規模の結婚式を東京都民共済のプランや施設、レンタル小物などで行うと、何と結婚式費用の3分の1でできてしまうのです!

共済というと、どうしても公的な印象がありますよね。結婚式も公民館みたいなところで行うのでは・・・と不安になるかもしれません。それは印象違い。口コミ評価も大変好評で、ブライダル費用を節約できたと反響も良好とか。招待客からも好評を得ているようですよ。

約370万円クラスの結婚式を3分の1でできるという感じです。挙式のみのシンプルなプランから、リゾートプランマでさまざま。提携している式場には有名なところが多く、関東を中心に長野県や沖縄県の式場まであります。新郎新婦の衣装や小物から参列者の衣装準備まで可能です。

東京都民共済は、この他にオーダースーツやオーダーシューズの特典旅行特典ギフト特典などがあります。特典をどんどん使えば、結婚から引き出物、ハネムーンまで準備できてしまうという痒いところに手の届く有り難さ。

さらに、提携スポーツクラブでは100円というお安い価格で体験スポーツができるという健康系の特典まであって嬉しい限り。

割引や特別な施設の利用など共済は特典がついている!要チェック!

ネット上ではよくクレジットカード特典の特集が組まれて注目されていますよね。共済にもお得な特典がついています

特典の内容は共済によって違うため、「自分が加入できそう」で「お得な特典が付いている共済」に狙って加入することがポイント。今回は県民共済を中心にご紹介しましたが、職業に関する共済などもあります。

共済に加入することで医療保険やマイカー保険のような保障を受けることと同時に特典を受けることができるわけですから、使い方によってはかなりお得です。

保険の保障内容やクレジットカードの特典と比較して、サービスが重なっている場合は料金が多くかかる方を切ってしまうという使い方もあります。共済を含めて見直しすることで、保険料の削減やクレジットカード年会費の削減にも役立つはずです。

共済の特典はあまり派手に宣伝しておらず、お得系の雑誌やネットで特集されることが少ないマイナー知識です。共済によっては公式サイトで大々的に特典の宣伝すらしておらず、ちょっと記載がある程度だったりもします。

マイナーでもお得なことには変わりなく、知っていると他の人に「こんなお得さがあるよ」と自慢できてしまう知識でもあります。以上、FPを突いたら出てきた「共済の特典はマイナーだけどお得だよ」という話でした!

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