日本円の硬貨と紙幣が新しくなるそうですね。新1万円紙幣は渋沢栄一さんで、5千円冊は津田梅子さんだそうです。
500円硬貨も、デザインが新しくなるとか。500円玉は韓国のウォン硬貨と似ていることが指摘されており、よく「500円だと思ったらウォンだった」という事件も発生していたようです。お金の授受で間違えないようなデザインや色になれば嬉しいですね。
話は変わりますが、日本円は「売れる」ことはご存知でしょうか。
過去の紙幣や硬貨は、額面以上の買い取り価格を叩き出すこともあります。価値の高い旧紙幣や旧硬貨の場合は、額面の100倍で取り引きされる可能性もあるのだそうです。新紙幣になるというニュースが日本中を駆け巡ったタイミングで「古いお金はどのくらいで買ってもらえるのかな」と気になったので、古物買い取り関係の情報を徹底調査してみました。
旧紙幣や旧硬貨は売れます(重要)。
お金によっては価値が上がります。
皆さんのお宅にも、こんなお札やあんな硬貨が残っていませんか?
旧紙幣や旧硬貨とは「発行停止されたお金」である
旧紙幣や旧硬貨とは、「日本の昔のお金」であり「発行停止されたお金」です。
昔のお金と言われると、大判小判を想像してしまうかもしれません。そこまで古くはありません。現在使われている紙幣や硬貨の1つ前の紙幣や硬貨がすでに古いお金・・・旧紙幣や旧貨幣になります。要するに、「今のお金より前のお金」がほぼ全て旧紙幣や旧貨幣と言っても差し支えありません。
日銀が2019年時点で発行したお金は、紙幣だけで50種類以上あるそうです。そのうちの20種類以上が、現在も普通に市場で使うことができます。
旧紙幣や旧貨幣の場合は「市場で使えるが、好事家に高値で売れる可能性がある」ものなので、美術品や骨董品のような性質も持っています。プロの鑑定士のいる美術品店や骨董品店では、鑑定の上で買い取りしてくれることもあるとのこと。
旧紙幣はどのくらいの価格で売れるのか
旧紙幣には種類があります。種類によっても売却価格に差があります。また、状態によっても差が出るようです。具体的に、どの紙幣がどれくらいの売却相場で取引されているのか、確認してみましょう。中には額面以上の価値で取り引きされる可能性のあるお金もありました!
額面以上の価値で取り引きされている旧紙幣は?
昔のお金の中で特に大きな価値があるものは、次のような紙幣です。これらの紙幣は、数万円以上の買い取り価格になることがあります。状態や種類によっては、数十万円の価格がつくことも。
祖父母の空き家などを掃除している時に、古い紙幣がひょっこり出て来ることがあります。旧紙幣や旧貨幣が見つかった時は、貨幣や紙幣の鑑定のプロがいるお店にお願いすると、適正価格でしっかりと買い取りしてもらえます。
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大正兌換銀行券・大正小額紙幣
オークションサイトなどでは1円と5円の大正兌換銀行券は数万円くらいの価格で取り引きされているようです。10円になると10万円ほど。汚れや折れが酷いと、価格はもう少し下がります。20円札だと価格は一気に上がり、数十万円ほど。状態が良いものは100万円近い相場になることも。
大正小額紙幣は、美品で数千円程度。よれや折れ、汚れがあると数百円くらいになることも。
その他の旧紙幣
美品の状態ではなかなか残っていませんが、新国立銀行券や改造兌換銀行券、甲号・乙号兌換銀行券、明治通宝、旧国立銀行券なども高額での買い取ってもらえる可能性のある旧紙幣になります。
特に明治通宝の中でも高額紙幣(50円や100円)は、現存枚数が極小と言われています。ほとんど残っていないのです。さらに、発行数もかなり少ない紙幣でした。取り引きすらほとんどないと言われているため、どれだけの価値がつくかは鑑定次第。かなりの高値が期待できるようです。
旧国立銀行券も、総じて買い取り価格の高い旧紙幣として有名です。旧国立銀行券の中でも1円は発行枚数の多い旧紙幣ですが、それでも買い取り相場は数十万円と言われます。発行枚数の少ない10円券や20円券は幻の旧紙幣とも呼ばれており、買い取り相場は1,000万円以上になるだろうと言われています。ただし、幻の旧紙幣と呼ばれるだけあり、ほとんど見つかることはありませんが・・・。
「昔の紙幣かな」と思ったら、予想外の高値がつく可能性があるため、とりあえずきちんとしたお店でしっかり価値を見定めてもらうのがおススメです。
聖徳太子の旧紙幣
聖徳太子が描かれた紙幣には、額面100円・1,000円・5,000円・10,000円など。
額面100円の紙幣には「ろ号」「A号」「い号」という3つのタイプがあります。額面以上の相場で買い取りしてもらえる可能性があるのは、ろ号。状態の良いろ号紙幣は1万円以上の買値がつくことも。
額面1,000円の紙幣は、「B号」のみ。基本は額面通りの価値なので、高価買い取りにはあまり期待できません。ただし、連番やゾロ目などの面白い紙幣は、付加価値が認められ1万円くらいの価格がつくことがあります。額面5,000円、10,000円もほぼ買い取りの状況は同じです。
板垣退助の旧紙幣
板垣退助のお札の額面は100円です。現在も普通に額面ベースで使うことができます。
板垣退助のお札には、最初期に作成されたものと、前期と後期に作成された3つのタイプがあります。基本は額面通りの価値ですが、製作が古いものには価値が認められる可能性もあります。印刷ミスやゾロ目のものにもプレミアが認められることも。
伊藤博文の旧紙幣
伊藤博文のお札の額面は1,000円です。市場でも基本的に額面通りの価格として扱われているため、印刷ミスやゾロ目などのプレミア価値が認められなければ額面通りの金額になります。
岩倉具視の旧紙幣
岩倉具視のお札の額面は500円です。伊藤博文のお札と同じく、市場でも基本的に額面通りの価格として扱われています。印刷ミスやゾロ目などのプレミア価値が認められなければ額面通りの金額になります。
福沢諭吉が代名詞!2019年現在のお金は売れるの?価値が上がりそうなお金は?
2019年現在の紙幣や硬貨は、印刷がずれているものなどは、売却することが可能なようです。
2019年現在のお金は、基本的に10円は10円。福沢諭吉の愛称で親しまれる1万円札も、価値は1万円です。美術品店や骨董品店で買い取りを行っているのは、発行が停止された旧紙幣や旧硬貨が中心になります。加えて、印刷や形がちょっと違う2019年現在の紙幣や硬貨・・・という感じです。
現時点では、2019年現在のお金は基本的に売れません。しかし、「これから」はどうでしょう。2024年に新紙幣になります。新しいお金が発行されれば、現在のお金は旧紙幣や旧硬貨になりますよね。旧紙幣や旧硬貨になった時は、現在のお金も美術品店や骨董品店で買い取り対象になるはずです。
2019年現在のお金が旧紙幣や旧硬貨になった時のために、高値で買い取りしてもらえる可能性がある「いずれ旧紙幣や旧貨幣になる現在のお金」を知っておきましょう。
印刷ミスは価値が高い!見かけたら取っておくべし
紙幣や硬貨の中で高価買い取りを期待できるのは、印刷ズレや印刷ミスのあるお札や硬貨です。
お札や貨幣は機械で製造しているため、中には製造時に失敗してしまうものがあります。基本的に、印刷ミスや印刷ズレのある紙幣や貨幣は市場に出回る前に取り除かれてしまいます。ただ、チェックも完璧ではありません。稀に、チェックをかいくぐって、市場に出回る失敗作の硬貨や紙幣があります。
印刷がズレている紙幣や、製造時に形が歪んでしまった硬貨などを見つけたら、将来的に高価買い取りしてもらえる可能性があるため、ぜひ手元に残しておきましょう。
なお、日銀には定期的に金融機関から紙幣や硬貨などが送らせるそうです。市場の日本円の調整をするためですね。その時は、集まったお札や硬貨をチェックするそうです。うっかり使ってしまったら、次のチェックの時に跳ねられてしまうかも。そう考えると、凄く残念ですね。
シミありも高価買い取りの可能性あり!銀行で交換するのはNG
シミのある紙幣も高価買い取りの可能性があるとのこと。この場合のシミとは、たくさんの人の手に渡る間についた汚れではありません。印刷ミスに近いかたちで、インクが掠れていたり、シミができていたりする場合です。
汚れていて嫌だな・・・という場合は金融機関に持って行けば交換してもらえます。ですが、紙幣のシミがインクのシミなどの製造時からのものであれば、交換せずに手元に残しておいた方が吉。現在の紙幣が旧紙幣になってから、高値で買い取りしてもらえる可能性があります。
ゾロ目の紙幣は50万円以上の値がつくことも!アルファベットと数字に注目
紙幣の中でも、ゾロ目やキリ番、連番などは高価で買い取りしてもらえる可能性があります。
具体的には次のようなお札。
- ゾロ目 紙幣番号が111111 など
- キリ番 紙幣番号が100000 など
- 連番 紙幣番号が123456 など
- AA券 紙幣番号が A番号A
- ZZ券 紙幣番号がZ番号Z
このような紙幣は、買い取り相場が高くなる可能性があります。
自分の財布の中をチェックして、こういった紙幣番号のお札が紛れていないかチェックしてみてください。
発行数の少ない年のお金は希少価値が高く買い取り相場も高い
お金の発行数は、年によって異なります。多く発行されている年と、少ない発行数の年があります。発行数が少ない年のお金は希少価値が高いため、それだけ買い取り相場が高くなる可能性アップ。
昭和64年や62年の硬貨にプレミアがついているのは有名な話。昭和62年の50円硬貨は、3,000円以上の価格で取引されています。額面の60倍の価値です。他にも、額面以上の価値がある硬貨はたくさんあります。一例を挙げてみましょう。
1円玉
平成25年~22年、平成12年~14年の1円玉は希少価値が高く、高値がつくと言われます。
特に平成23年、24年は1円玉の発行数が少なかったため、額面の400倍の価格で取引されることも。平成23年または24年の1円玉を3枚持っていれば、1,200円の価値に化ける計算です。
他には、平成12年~14年の1円玉も、額面の数倍の価値を持ちます。中でも平成13年の1円玉の価値が高く、20円相当の価値があるとも言われます。
5円玉
5円玉の中で特に希少価値が高いのは、平成21~25年の5円玉です。どちらかというと、昭和の5円玉の方が高く取引されているような印象がありませんでしたか。つい数年前の5円玉の方が、価値が高いという意外な結果です。
平成21年の5円玉で500円相当の価値。平成22~25年の5円玉で800円くらいの価値があるとか。
1円玉と5円玉は、電子マネーやクレジットカードの普及にともない「そんなにたくさん作らなくていいよね」という理由から発行枚数が減少傾向にあります。この年代の5円玉や1円玉を取っておくと、将来的に高値で売れる可能性も!
10円玉
10円玉は、硬貨の中でも発行枚数が多めです。だからこそ、10円はあまりプレミアがつかない硬貨だと言われます。しかし、「ギザ10は価値が高い」という言葉を聞いたことはありませんか。周囲がギザギザしている10円は、価値があると言うのです。
これは、半分正解で、半分間違い。ギザ10だから価値が高いというわけではありません。たまたま、希少価値の高い10円玉がギザ10であることが多いためです。ギザ10だから高いのではなく、ギザ10なら希少価値の高い10円の可能性ありということ。
価値が高いのは、昭和32~34年の10円玉。特に昭和33年は発行数が少ないため、希少価値が高いのだとか。キレイな硬貨や未使用硬貨の方が当然ながら価値は高いので、よせておくなら早めがいいかも。
50円玉
50円玉も、発行枚数の少ない硬貨です。10円玉で代用できるため、さほど必要ありません。さらに、クレジットカードや電子マネーの普及が減少傾向に拍車をかけました。穴の開いた硬貨は全体的に発行枚数が少な目と覚えておくといいかもしれません。
価値の高い50円玉は昭和62年。それから、平成21年~25年。全般的に、昭和60年代と20年代(25年頃まで)の50円玉は希少価値が高いようです。特に昭和62年の50円玉は、額面の60倍の価値があると指摘する人もいます。
50円玉と5円玉の真ん中に穴のあるタイプの硬貨は、穴がずれるなどの初期不良が起こりやすいタイプの硬貨でもあります。穴ずれ硬貨なども高値で取引されるため、財布の中に混ざっていないかよく見てみてください。
100円玉
100円玉は発行数が多いため、ほぼプレミアはつきません。100円玉は使い勝手も良いため、他の硬貨より電子マネーやクレジットカード普及のあおりを受けていない状態です。平成13年~14年頃の硬貨が、額面より少しだけ価値がアップしている程度になります。
500円玉
硬貨の中では額面が最も大きな500円。あまり発行数がないのではという予想に反し、毎年一定の枚数がコンスタントに製造され続けている硬貨です。よって、100円玉や10円玉と同じく、プレミアのつき難い硬貨になります。
やや価値が高めであると言われるのは、昭和62年と64年です。このあたりの年号の500円玉は将来的にさらに価値が上がる可能性が考えられます。
2019年のお金がいずれお宝になるかも?札番号などをチェックする癖をつけよう
お金は古いものほど価値が高くなると思い込んでいませんか。確かに、古いお金の中には、額面以上の大きな価値を持つ旧疲弊や旧硬貨もあります。しかし、価値の高いお金は、昔のお金だけではありません。平成に製造されたお金の中にも、将来的に価値が上がりそうなものが紛れています。
今からでも、財布をこまめにチェックしておけば「この年号は価値が高め。将来的にもっと価値が上がる可能性あり」と、取っておくことができるのではないでしょうか。平成に製造されたお金なら、まだ見つけやすいですよね。新しいお金に移り変わる今がチャンスかも?
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古美術品店や骨董品店の旧紙幣、旧貨幣の買い取りは、需要と供給のバランスで変動します。発行数が少ないものや、初期不良のものは、供給数が最初から少ないです。だからこそ、需要と供給のバランス的に、値上がりが期待できます。
今日の50円が、10年後の5,000円になるかもしれない。そう考えて、お釣りを受け取る度に、チェックしてみてはいかがでしょう。
普段当たり前のように使っている硬貨や紙幣への気づきも生まれて、ダブルで楽しいかもしれないですよ。
造幣局のホームページにも色々と情報が掲載されています。参考にしてみてくださいね。